ピアノを習いたてで、楽譜が読めなかったときは、
「ピアノの先生に楽譜に音名を書きましょう」
と言われていました。
小学校に入って、音楽の授業のときには
「階名で歌いましょう」と先生に言われます。
「音名」と「階名」って何がちがうの?
と、モヤモヤした感じがありました。
このちがい、あなたはわかりますか?
音名とは、その名の通り音の名前です。
楽譜に書いてある音符は、ピアノ鍵盤のどこの高さの音を指しているのかがわかりますよね。
同じ「ド」でも低音のものから高音のものまでありますが、楽譜に書いてある「ド」はピアノ鍵盤の中にたった一つしかありません。
それは絶対的な音の高さを示すものだからです。
階名とは、これもその名の通り音階の名前です。
つまり、基準となる音(主音)からの高さのことです。
それは相対的な音の高さを表すものです。
この相対的な音の高さとは何なのか詳しくみてみましょう。
例えば、その調(KEY)の中での「ドレミファソラシ」は、耳ではそう聞こえるのに、
実際の主音(最初の音)は調によって違う音になっています。
▼次の表を見てください。
音名 | ソ | ラ | シ | ド | レ | ミ | ファ# |
階名 | ド | レ | ミ | ファ | ソ | ラ | シ |
例えば、ト長調という音階は、主音が「ト」=「ソ」から始まって「ファ#」までが音階なのですが、
階名は「ド」として、「ドレミファソラシ」とします。
以上のように、階名は主音が常に「ド」として「ドレミファソラシ」と続くわけです。
ここでの「ド」は、音階によってドが移動することから『移動ド』とも言われます。
主音を「ド」にすると便利な場合があるのです。
音階はある一定の規則に従ってできているというのは、
「調ってなに?」でお話ししました。
読んでない方は見てくださいね。
例えば、うたを歌うとき、ドレミで歌うことを小学校の音楽の授業では
「階名で歌いましょう」
と先生が言います。
ハ長調の曲なら、調号がないので、ドレミでそのまま歌えます。
でも、「ファ#」とか「ミ♭」とか出てきたら、歌いづら~いってなりますよね。
メロディーが崩れてしまいます。
でも、この法則を使ってうたえば、「♯」や「♭」がでてきても、
ドレミでスムーズに歌うことができるんですね。
めっちゃ便利~。
そんな理由などもあって、階名というものがあるんです。
音名と音階のちがい、わかっていただけましたか?
まとめ
■音名とは、絶対的な音の高さのこと。
■階名とは、相対的な音の高さのこと。
■階名では、どの音が主音でも「ド」となる。